フラット35Sとは?対象の住宅となる基準を解説

フラット35Sとはいったい何だろう……?
フラット35について調べていると、フラット35Sという言葉も耳に入ってくると思われます。
フラット35とフラット35Sには、どのような違いがあるのか。
フラット35Sにはどのようなメリットがあり、どのような住宅に適用されるのか。


フラット35Sの疑問に回答していきます。

 

目次

 

フラット35Sとは

フラット35Sとは、省エネ性や耐震性の高い家のみに適用される金利引き下げプランです。
技術基準によって、フラット35S金利Aプランとフラット35S金利Bプランがあります。

フラット35Sでは、とくに以下4分野が重視されます。

 

◆フラット35Sで重視される分野◆

分野名

概要

省エネルギー性

高い断熱性能などを兼ね備えた家

バリアフリー性

高齢者や障がい者などが生活しやすい家

耐震性

地震が起きても倒壊・崩壊しにくい家

耐久性・可変性

耐久性に優れており、長期間利用可能な家

 

ただし、技術基準を満たしていても、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)内の新築住宅に関しては、フラット35Sは利用できませんので注意が必要です。

また借り換えの際も、フラット35Sは使用不可となっています。

 

フラット35Sの金利プラン

フラット35Sの金利プランについて説明します。

フラット35S金利Aプランでは、フラット35Sの金利に対して、当初10年間は引き下げ幅が0.25%、フラット35S金利Bプランは、当初5年間の金利が、0.25%引き下げられます。

それぞれどのような違いがあるのかみていきましょう。

 

≪借り入れ条件≫
借入額:3,000万円
返済期間:35年
返済方法:元利均等返済
ボーナス払い:なし

 

◆フラット35の返済プラン◆

 

1~5

6~10

11~20

21~35

総返済額

金利

1.3 %

1.3 %

1.3 %

1.3 %

毎月の返済額

8.9 万円

8.9 万円

8.9 万円

8.9 万円

3,736 万円

 

◆フラット35S金利Aプランの返済プラン◆

 

1~5

6~10

11~20

21~35

総返済額

金利

1.05 %

1.05 %

1.3 %

1.3 %

毎月の返済額

8.6 万円

8.6 万円

8.8 万円

8.8 万円

3,664 万円

 

◆フラット35S金利Bプランの返済プラン◆

 

1~5

6~10

11~20

21~35

総返済額

金利

1.05 %

1.3 %

1.3 %

1.3 %

毎月の返済額

8.6 万円

8.9 万円

8.9 万円

8.9 万円

3,697 万円

 

フラット35S金利Bプランでも、フラット35に比べて、総返済額が39万円も、フラット35S金利Aプランにいたっては72万円も安くなっています。

またフラット35Sは、地域連携型や地方移住支援型との併用が可能です。
フラット35S金利Aプランとフラット35地域連携型を組み合わせたら、当初5年間の金利の引き下げ幅は年0.5%。その後、5年間も毎年-0.25%の金利を利用できます。
フラット35S金利Bプランでもフラット35地域連携型と組み合わせることで、当初5年間の金利-0.5%の適用が可能です。

地方移住支援型の場合は、最大年-0.55%の引き下げ幅を実現できます。

より金利を安くしたい人は、ぜひ活用してみてください。

 

フラット35Sの対象住宅となる基準

フラット35Sの対象となる住宅基準をプランごとに紹介しています。
フラット35Sの利用を検討している人は、ぜひご覧ください。

 

基準①金利Aプランの対象住宅

フラット35S金利Aプランを利用するには、フラット35の技術基準(新築・中古)を満たしたうえで、下記の1.~4.のうち一つでも当てはまる必要があります。

 

◆フラット35S金利Aプラン 技術基準(新築・中古タイプ)◆

分野名

概要

省エネルギー性

1.一次エネルギー消費量等級5の家

耐震性

2.耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の家

バリアフリー性

3.高齢者等配慮対策等級4以上の家

(共同住宅の専用部分は等級3でも可)

耐久性・可変性

4.長期優良住宅

 

基準②金利Bプランの対象住宅

フラット35S金利Bプランを利用する際は、フラット35の技術基準(新築・中古)を満たしたうえで、さらに以下の1.~6.の中から1つ以上の条件に当てはまる必要があります。

 

◆フラット35S金利Bプラン 技術基準(新築・中古タイプ)◆

分野名

概要

省エネルギー性

1.断熱等性能等級4の住宅かつ一次エネルギー消費量等級4以上の家

2.建築物エネルギー消費性能基準()に適合する家

耐震性

3.耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上

4.免震建築物

バリアフリー性

5.高齢者等配慮対策等級3以上の家

耐久性・可変性

6.劣化対策等級3の住宅かつ維持管理等級2以上の家

(共同住宅等については、一定の更新対策が必要)

 

※ 建築物エネルギー消費性能基準とは、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(平成27年法律第53号)」第2条第1項第3号に定める基準。

フラット35S金利Bプランには、中古住宅用の技術基準もあります。
以下、1.~4.のうちいずれかに該当している場合、フラット35S金利Bプランを利用できます。

 

◆フラット35S金利Bプラン 技術基準(中古タイプ)◆

分野名

概要

省エネルギー性

(開口部断熱)

1.二重サッシまたは複層ガラスを利用した家

 

省エネルギー性

(外壁等断熱)

2.建設住宅性能評価書(注:登録住宅性能評価機関が作成した住宅性能評価書のこと)の交付を受けた家(省エネルギー対策等級2以上または断熱等性能等級2以上)または中古マンションらくらくフラット35(注:住宅金融支援機構が定める技術基準に適合していることを確認した中古マンション)のうちフラット35S(省エネルギー性(外壁等断熱)に適合するもの)として登録された家

バリアフリー性

(手すり設置)

3.浴室及び階段に手すりを設置した家

バリアフリー性

(段差解消)

4.屋内の段差が解消された家

 

フラット35の技術水準をおさらいしたい場合は

フラット35Sを利用するためには、フラット35の技術水準をクリアしていることが前提となるため、フラット35の利用条件を押さえておく必要があります。

下の記事ではフラット35の金利や条件について詳しくまとめています。

フラット35の利用に必要な技術水準をしっかり理解したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

⇒【フラット35とは】金利や条件などの押さえておきたい特徴

フラット35の気になるデメリットとは

フラット35Sのご紹介をしてきましたが、そもそも基準となっているフラット35とは何か、またデメリットやメリットは何なのか気になる方もいらっしゃいますよね。

フラット35のデメリットやメリットに関しては、こちらの記事でまとめています。

まずフラット35の利用を迷われているという方はぜひご参照ください。

⇒フラット35の気になるデメリットは?メリットとともに紹介

フラット35Sを利用して、さらに金利を低くしよう

フラット35Sについてお伝えしました。
フラット35Sはさらに高性能な住宅を取得した人のみが利用できるプラン。
フラット35より金利が低くなり、お得に借りることができます。


「金利を安くしたい!」だけでなく、長期的にみんなが住める良質な住宅に住みたいと考えている人は、ぜひフラット35Sの利用も考えてみてください。

フラット35Sを利用するために適合証明書の発行を検討されている方は、ベストホーム横浜南までお問い合わせください。

 

>>フラット35適合証明書、耐震基準適合証明書、インスペクションの発行に関するお問い合わせはこちら<<

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